千年企業研究会

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第48回

キャッシュフロー計算書について(2)

■今回の講義内容について

今回も前回に引き続いて、キャッシュフロー計算書(C/F)について取り上げたいと思います。C/Fは財務諸表の1つで、企業の現金の動きを示すものです。貸借対照表や損益計算書で計上される損益は、売上計上基準や減価償却の解釈等、会社毎の尺度に左右されるのに対し、現金が幾ら残っているかは紛れも無い事実であり、より確かな基準と言えます。

■会計上の損益と現金収支の違いについて

(1)売掛金
例えば、売上が100万円、仕入が70万円であれば、粗利は30万円となります。全ての動きが現金であれば、手元には30万円残ることになります。ところが、売上のうち30万円が掛取引(売掛金)である場合、C/Fでは、手元の現金が残らないのに対し、会計上では30万円の利益が計上される事になります。

(2)引当金
B社がA社に1億円を貸していたとします。このA社が倒産する可能性が高まった際に、貸している1億円を貸倒引当金として計上することがあります。こちらは経費として計上されますので、B社の売上が2億円だった時、利益は1億円となります。その一方で現金の動きはなく、2億円が手元に残ります。

(3)のれん代
のれん代とは企業M&Aの際、買収に要した価額と買収される企業の純資産額の差額分を指します。例えば、A社が純資産20億円のB社を30億円で買収した場合、10億円がのれん代として計上されます。のれん代は営業権とも言われ、買収される企業のブランド、人材、営業力等に価値を認めるものです。 のれん代は日本では減価償却、IFRSでは減損会計で処理がなされます。

2016年2月 開催

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