千年企業研究会

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第54回

財務分析について(5)

■会計学の講義を振り返って

本日まで会計学について取り上げてきましたが、簡単に振り返ってみたいと思います。会計学は会社法、労働法、税法と並んで、経営者として欠かす事の出来ない要素として、取り上げてきた訳ですが、これらは業種等に関係なく「知らない」では絶対に済まされないものばかりです。逐条的に知識を得る必要はありませんが、ベースを理解しておく必要がありますので、改めて肝に銘じて頂きたいと思います。

■安全性分析の補足について

安全性分析の安全性とは即ち倒産しない事ですが、その指標として注目すべきは現預金の残高です。これは安全性の極致とも言えます。保有しておきたい現預金残高は一般的に月商の半分(15日分)が最低ライン、30日分が望ましいラインとされています。

現預金残高が少ないのは、もちろん問題ですが、多すぎても投資家から非難されることがあります。B/Sの一番上にある項目であり、誰が見てもわかる指標ですので、注目して頂きたいと思います。

■生産性分析と成長性分岐について

生産性分析は各指標を従業員数で割って算出します。その数値を他社と比べることで分析していきます。従業員数にパート社員を含む、含まないといった形式の違いはありますが、同じ基準で他社と比較します。

成長性分析は各指標を対前年、対前月等で比較します。この成長性分析がないと道を誤ることもありますので、特定の部署に限らず、様々な立場の方に持って頂きたい視点と言えます。

経営者としてはやはり、対前年で減収減益にならないことが重要と言えます。生産性分析と成長性分岐はお伝えする事項が少ないため、駆け足になってしまいましたが、どちらも重要ですのでしっかり覚えて頂きたいと思います。

■会計学の結びに

今回で会計学の講義は終了となります。会計学は一言で言えばセンスに尽きます。知識をベースに、自身の会社に何が必要か、どの様な状況にあるのかを把握する。そして、上がった数字に対して、どう経営するのかを考えて頂きたいと思います。

次回からは労働法について取り上げていきます。細かい技術的な話ではなく、経営者としてどの様に従業員と接するかについて、大局的にお伝えしたいと思います。各法律が何故あるのか、歴史的な背景等、社長としての視点で講義を進めたいと思います。

2016年9月 開催

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