千年企業研究会

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第57回

労働法の監督機関について

■労働法の監督機関について

本日も労働法について取り上げたいと思います。何度もお伝えしている様に、本講義では人事部長や人事課長といった専門職を育てる事を目的にはしておりません。もちろん、時には細かな部分を取り上げることもありますが、基本的には経営者として大局的な見地から労働法と付き合って頂くための講義ですので、ご承知おき頂きたいと思います。

労働法の監督官庁は厚生労働省ですが、同省は厚生省と労働省が2001年に合併してできた省庁です。その厚労省の局の一つとして労働基準局があります。更に都道府県単位で、各労働局があり、その下部機関として労働基準監督署があります。そして、労基署内の監督主務課に労働基準監督官が所属しており、具体的な取り締まりを行っています。

■労働審判制度について

労働問題を解決する機関は(1)個別的労使関係と(2)集団的労使関係に分かれます。(1)は労基法を準拠法とし、労働審判委員会に持ち込まれます。(2)は労働組合法、労働関係調整法を準拠法とし、労働委員会に持ち込まれます。労働審判委員会は平成18年に運用が開始されていますので、あまり馴染みがないかもしれません。

なお、労働紛争を持ち込む機関・組織としては(1)公共職業安定所、(2)労政事務所(労働相談情報センター)、(3)都道府県労働局、(4)労働基準監督署、(5)労働審判委員会、(6)弁護士(弁護士会)、(7)労働組合(企業内、産業別等)、(8)サラリーマンユニオン(管理職ユニオン)等が挙げられます。(6)と(7)が一般的かと思います。(8)は労働組合がない会社の人が加盟します。

労使紛争の事例として、とある企業での事例をご紹介します。当時、その企業の経営陣が50代の社員数名に対して、成果が出ないことを理由に解雇を言い渡しました。社員側はこれを管理職ユニオンに持ち込み、会社に対して退職金の支払いを求める訴えを起こしました。申し込まれた団交は拒否できませんので、同社の人事担当者がユニオンの幹部、元社員代表者らとの交渉にあたりました。会社側は当初、支払いを突っぱねていましたが、最終的には退職金を支払うことで決着をしました。解雇を言われた社員にとっては管理職ユニオンが役に立った一例です。

2016年12月 開催

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